検査センター

臨床検査とは

病院に受診したとき、採血や採尿などの検査をしたことは有りますか。
また心電図や、超音波の検査を受けたことはありますか?

患者様の血液や尿などを調べたり、心電図や超音波の検査をするのが、私たち臨床検査技師の業務です。
臨床検査は、医師が病気の診断、治療効果の判定・経過観察するために必要データを迅速かつ正確に、厳格な精度管理のもと提供します。
患者様の目に触れることが少ない部署ですが、診療を支えるスタッフの一員として日々たゆまぬ努力をしています。

検査業務内容

臨床検査は、大きく2つにわけられ、血液・尿・便などを採取した検体を調べる検体検査と、患者様に直接触れて検査を実施する生理検検査に分けられます。

検体検査部門
生化学検査( ベックマンAU680 アークレイGA1171 アークレイHA8181 )

生化学検査とは、血液中に含まれる様々な成分を分析して病気の診断・治療の判定などに利用します。それぞれの検査値だけでなく、複数の検査結果を組み合わせて診断されます。又、特徴として調べる臓器、疾患によって検査項目が異なります。


血液検査(シスメックス XN-1000 CS-1600)

血液検査とは赤血球数・白血球数・血小板の測定や血液細胞の形態観察、凝固・線溶関連(血液の固まりやすさ)などを調べる検査です。この検査では、貧血・多血症、炎症・腫瘍・出血・血栓症などのスクリーニングとして初診時の基礎検査や血液疾患の診断や経過観察などに用いられ、必要に応じて顕微鏡での目視確認も行います。


免疫検査(アボット ARCHITECTi1000SR)

人間の体のなかに細菌やウイルスなどの異物が侵入してくると、体内で抗体という物質をつくり、体を守ろうとする働きがあります。血清中に一度抗体ができると、再びそれらの細菌や異物が侵入したとき、体外に排出しようとします。その仕組みを免疫と言います。血清の中に抗体ができているか、又どれくらいの量があるかを調べるのが、免疫血清検査です。


輸血検査

大きな手術や、血液の病気で輸血が必要になった場合、血液型検査(ABO式・Rh式)、不規則抗体スクリーニング検査、交差適合試験等の検査を行うことで、院内における輸血医療が安全かつ適正に行われています。


一般検査(アークレイ AX-4060)

尿検査・髄液検査、便潜血検査、などを行っています。尿や便の検査は痛みを伴わない非浸潤的な検査でスクリーニングとして有用です。機器を用いたり、顕微鏡で観察するなど基本的臨床検査ですべてが含まれる幅の広い検査です。

生理検査部門111
採血業務

外来処置室で看護部と協力して採血業務を行います。


心電図検査(フクダ電子FCP751  FCP8221)

極めて小さい心臓の電気的興奮を波形として記録します。この波形から拍動リズムの異常(不整脈)や心臓の機能的な異常(狭心症、心筋梗塞、などの虚血性心疾患、心肥大など)を知ることができます。安静時の測定だけではわからない場合もあり、他にもさまざまな心電図検査があります。
*心電図検査は電流を流しておりませんので痛みはありません。


ホルター心電図(フクダ電子 FM-180 2台 スズケン1台)

携帯型の心電図記録計を装着し24時間の心電図を連続的に記録するものです。
長時間の心電図を記録することで、通常の心電図では見つからない不整脈などを発見できます。自覚症状にかかわらず記録できます。


呼吸機能検査(フクダ電子SP-370COPD)

肺の機能や状態を調べる検査で、肺機能障害(ぜんそく・慢性閉塞性肺疾患など)の早期発見や病気の診断にも役立ちます。マウスピースを加え検査技師の指示に従い息を吸ったり吐いたりしてスパイロメーターと言う器械を用いて調べます。また、手術において麻酔が安全に行える状態にあるかチエックすることにも役立ちます。


ABI/PWV(VS-1500)

両腕、両足の血圧を測定し、血管の詰まりや硬さを調べる検査です。ABIとは上腕と足首の血圧比、PWVとは脈波伝播速度の事で、これらを総合的に判定します。


脳波検査(日本光電)

頭皮に電極を装着し、脳の微弱な電気信号をとらえ増幅して波形として記録する検査です。 主に、てんかんの診断に役立ちます。


尿素呼気試験

胃の中のヘリコバクター・ピロリ菌感染を調べる検査です。検査薬を服用し前後の呼気に含まれる、ピロリ菌から発生されるCO2の量を比較して診断します。


眼底検査

眼底カメラにより、眼底の持膜血管や視神経乳頭を写し観察することで、眼科領域だけでなく、高血圧、糖尿病と言った血管に影響のある内科的疾患に関する評価も行います。


超音波検査(GE LOGIQ P-6 LOGIQ-S8)

超音波とは、人の耳に聞えない高い周波数の音です。体にあてた探触子からの超音波を発信すると、組織の境界で反射し、エコーとして戻ってきます。発信してから受信するまでの時間と音の減の程度を、電気的に処理することによって、モニターに映像化して体の中を観察することができます。 又、ドップラー効果を利用して血液の流れに色を付け、流れの方向や速度を調べることもできます。非浸潤的検査でスクリーニング検査としても有用です。

  • 腹部超音波

    肝臓、胆嚢、膵臓、腎臓、脾臓、膀胱、消化管などを対象に炎症や腫瘤の有無などを調べます。スクリーニング検査として行うケースもあります。

  • 乳腺超音波

    乳腺の腫瘤の有無を調べます。検診で指摘された場合の2次検査も行います。

  • 甲状腺超音波

    甲状腺の大きさ、腫瘤の有無などを調べます。

  • 心臓超音波検査

    心臓の動き、大きさ、筋肉の厚さ、弁の形状や逆流の状態などを調べます。 心臓は常に拍動していますが、その動いている状態をそのまま観察できまるとても有用な検査です。

  • 頸動脈超音波

    頸部動脈の血管の状態や血液の流れなどを調べます。簡便で視覚的に動脈硬化の診断ができ、全身の動脈硬化の程度を評価できます。

  • 下肢静脈・動脈超音波

    足の動・静脈の血液の流れや血栓などを調べる。