院長挨拶

昭和61年7月、この地に平和台病院を開院しました。
「24時間工マージェンシー(24時間救急対応)」というスローガンを開院以来掲げ、病院スタッフー同、地域医療の一翼を担おうという意気込みでこれまでがんばってきたつもりです。
 今日まで病院の「歴史」は積み重ねられてきましたが、果たして患者さんのこ要望に十分応えられているものか疑問でした。
 そこで、当法人として「改善したい、実行したい」と考える課題を以下のように掲げました。



1. 診療レベルの更なる向上

救急医療の充実、優秀な常勤医師の更なる増員、医療スタッフの更なる充実とレベル アップ、そしてMRIをはじめとした高度医療機器の活用等があげられます。
 平成22年3月に新館をオープン。1 階に救急センター、2階に急性期の病床40床、3階に予防医療センターが入っております。さらに平成26年4月には、東館をオープンしました。ここでは1階に腎・泌尿器・透析センター32床、および訪問診療室、訪問看護ステーション、居宅支援事業所を併せ持つ在宅センター、2階に回復期リハビリテーション病棟、3階に緩和ケア病棟18床を開設しました。これらを有効活用し、更なる向上を目指します。

2. 患者サービスの向上

懸案である外来待ち時間の短縮、医療・福祉施設特有の臭い・騒音の軽減、また、こ家族とゆっくり話せる空間(デイルーム、レストラン等)の創出、そして、診療・看護・介護に対 しての納得のゆく説明と心が和む職員の対応等を課題としています。

3. 包括的な地域医療の実践

創造会は”メディカルプラザ”構想を打ち出しております。
 これは、病院、介護老人保健施設、訪問看護、デイケア、デイサービス、グループホーム、小規模多機能型居宅介護等多様なヘルスケア機能の集合体として考え、地域に根ざし、かつアメニティにも配慮した組織・機能ということです。

 一例をあげて説明しますと、患者さんが脳梗塞になり救急車で病院に運ばれてきた場合、入院していただき、点滴や投薬、リハビリ等の治療をします。そして良くなれば、めでたく退院となります。
 しかしながら、退院された方々の中には麻痺が残り家庭での日常生活が困難であったり、家族の介助を必要とする多くの患者さんがいらっしゃるわけです。

 そこで、メディカルプラザの平和台病院(184床)では、一般病棟(86床)と緩和ケア病棟(18床)、リハビリを中心とした回復期リハビリテーション病棟(40床)、地域包括ケア病棟(40床)で対応し、 介護老人保健施設:工スぺーロ(95床)、クレオ(100床)では、自宅復帰を目的として、リハビリ、生活訓練を行っていきます。
 さらに、こ自宅での治療や看護を望まれる方々には在宅センター内の「訪問診療室」「訪問看護ステーションふさ」の医師・看護師・ケアマネジャーが対応いたします。



このように、メディカルプラザは、今まで平和台病院で行ってきた急性期医療に加え、ある意味ではそのあとが大変な、症状は安定したが麻痺が残り日常生活が困難な方々 のための医療、看護、介護までを包括的に行ってゆく、総合的なヘルスケア活動の場といえます。

 そして、もう1つの大切な業務として予防医療があります。
病気にならないように、また、病気を早期に発見するために健康診断、ドック(脳ドックも含めて)等こそ重要な分野と考えています。
平成22年3月から新館3階の広いスペースで人間ドックや健診等の業務を行っています。
設備も一新し、生活習慣病などの健康相談、病気を予防するための指導など専門スタッフがきめ細かく行っています。

 メディカルプラザは、以上の業務を行政や他の医療機関、地域の関連諸団体と協力して行い、当地域の保健・医療・福祉の維持向上の一助になるべく一層の努力をし、地域の皆様のパートナーとして更に信頼される医療福祉機関となれることを目指します。
そして、前記(1)~(3)に掲げた課題を、メディカルプラザの運営を通じて実践し解決してゆく考えでおります。


理事長 土井紀弘