平成28年3月27日 君津中央病院付属看護学校で開催された第21回千葉県理学療法士 学会 研修会において、平和台病院 関俊昭課長が講演を行いました。
今回の学会では、被災地(釜石市、陸前高田市)への支援スタッフとしての経験やス ポーツ・健康増進支援部長としての立場から、どのように災害時に取り組むべきかと いうことについて講演しました。児玉美香学会長とは、陸前高田市でともに支援活動 に取り組んで以来の再会でしたので、ひさしぶりにお会いしてみると当時のことが思 い出され、懐かしさに胸が熱くなりました。
講演の内容は、最初に地域(特に行政)との連携について感じたことをお話しまし た。行政との連携は、広く地域について考えることのできる貴重な経験となりまし た。また、日頃からの取り組んでいる地域交流とその構築方法について具体的に説明 しました。そして我孫子市リハビリテーション協会の立ち上げの経緯を立ち上げに奔 走した体験を当事者の目線から詳細にお伝えしました。
このところ強く感じるのは、災害は忘れた頃にやってくる時代から、忘れる前にやっ てくる時代になってきているのではないかということです。そのため、常日頃から地 域に目を向け、対策を考えてみることが、災害時に役立ってくると思います。
リハビリテーションセンターでは、以前より様々な地域活動に取り組んでおります。 これらの活動を始めた動機のひとつには、災害時に備えたコミュニティーの構築が日 頃から必要ではないか、と感じたためです。こうした活動を始めるきっかけになった のは、かつて先輩から教わった教訓によるものです。その教訓とは『病院から地域は 見えづらい。地域から病院はよく見えるもの・・・』というものです。病院がどのよ うにして地域に溶け込んでいけるのか。病院のなかだけで考えるのではなく、病院を 離れて客観的に病院を眺めることができる経験を積んでいくこと。そうした取り組み を続けていくことが、地域との共存を進めるための鍵となってくるのではないかと考 えています。